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保育園の園舎建築の設計専門家・ちびっこ計画の日々

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おすすめの本:『私は2歳』

 初版が1961年であるので、私の生まれる前に書かれた本である。ひょっとすると、母も私を育てるにあたり読んだかもしれない。
 2歳児の子育ては一番難しいが、同時に一番可愛らしい時期だとよく言われる。この本は、2歳児「坊や」を主人公にしながら、彼らをとりまく家族や親戚・近隣住民やお友達、そして医師などの人々全体に焦点をあてて、それを子ども本人の視点で描きだし、2歳児の気持ちが手に取るようにわかるという構成をとっており、育児書というより育親書といったほうがよいかもしれない。
 鼻血から脳膜炎まで、小児科医であった筆者が、医師として2歳児やその親とかかわってきた実話をもとに、ユーモアを交えて展開していく。医学の枠を超えて、筆者自身が「子どもの人間形成に(中略)有害であると信じる。」から敢えて書いたという、嫁と姑の不和の問題についても多くのページがさかれる。
 朝日新聞の関西版に連載されたとあって、台詞は大阪弁や京都弁で、特に関西の人には親しみをもって読み進めることができる。挿絵は、いわさきちひろ氏によるものだというのもうれしい。全100編のすべてのページに氏の絵が挿されている。
 私の娘も2歳である。客観的に父親業を省みることができ、改めて2歳児のかわいらしさにふれ、やさしい気持ちになりながら読み進められた。
姉妹篇に『私は赤ちゃん』という本もあるので、あわせてお読みいただきたい。
(大塚謙太郎)
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BOOK DATA
私は2歳
【著】松田道雄
価格●756円(本体720円+税)
出版●岩波書店
発行●1961年3月
ISBN●4-00-412137-X
17.3cm×10.6cm、207頁

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保育園、保育所の設計専門
ちびっこ計画 / 大塚謙太郎一級建築士事務所
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by chibicco-plan | 2012-12-15 21:08 | ●おすすめの本
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