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保育園の園舎建築の設計専門家・ちびっこ計画の日々

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くじら雲の印象 その1

 「20人にしているんです。これより多くなると、こどもたちが1日をどう過ごしているか、わからなくなるんです。」くじら雲の定員を尋ねたとき、依田さんは、このような答えを返されたと記憶している。法定の最低基準に従って保育士数や、児童数を決めている、大方の保育所とは違い、明確な目的を持って決められた定員だ。芋を洗うような、都市部の保育所とは雰囲気が違う。くじら雲のような保育が、認可を外れないとできないというのは、なんとも歯痒い。
 焚き火スペースがよかった。適度な大きさで、背面が小さな崖になっているので、開放的でいて、かつ包まれたような空間になっている。本当に羨ましい場所だ。そこで、小さく穏やかな声で、輪になったこどもたちに話し掛けている依田さんの様子を見て、「保育」ではなく「当たり前の暮らし」を感じた。今までに見たいくつかの保育所では、大声で呼び掛ける保育士さん、という印象しかなく、保育所はこどもたちの「暮らしの場」という言い回しを、きれい事だと思い始めた矢先のことで、うれしかった。
 多くのこどもたちのリュックには、鈴がついている。こどもたちに尋ねると、熊除けの由。生きるための知識を、しっかり身につけている様子が伺えた。熊が出るほどの自然環境は、都心部のこどもたちから見れば、羨ましい限りだ。


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保育園、保育所の設計専門
ちびっこ計画 / 大塚謙太郎一級建築士事務所
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by chibicco-plan | 2018-07-20 13:12 | ●保育園設計の考え方
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