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保育園の園舎建築の設計専門家・ちびっこ計画の日々

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調査研究報告書が公開されました

令和元年度に、私共ちびっこ計画と早稲田大学大学院佐藤研究室が協働し、保育所クッキング研究会として実施させていただいた、『保育所における園児によるクッキングに関する調査・研究』の報告書が、公益社団法人インテリア産業協会のサイトに公開されました。ぜひ、ご覧ください。

https://www.interior.or.jp/association/contents/subsidy/index.html

調査にご協力いただきました、各園の皆様に、あらためて感謝申し上げます。

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保育園、保育所の設計専門
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# by chibicco-plan | 2020-06-05 20:30 | ●保育園について執筆・講演

エンゼルキッズ多田さまが開園

私ども、ちびっこ計画で設計させていただきました、エンゼルキッズ多田さまが開園されました。木造2階建てで、3歳未満のこどもたちが暮らす保育園です。
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保育園、保育所の設計専門
ちびっこ計画 / 大塚謙太郎一級建築士事務所
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# by chibicco-plan | 2020-05-09 14:19 | ●お知らせ

保育所クッキングについての調査研究

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公益社団法人インテリア産業協会さまの、令和元年度キッチン関係調査研究助成を受けた、『保育所における園児によるクッキングに関する調査・研究』の報告書がまとまりました。本事業は、私どもちびっこ計画メンバーによる『保育所クッキング研究会』が、早稲田大学大学院佐藤研究室のみなさまのご指導をいただきながら、多くの園さまのご協力を得て、実施しました。


以下に序文を、掲載いたします。


なお、本文は、インテリア産業協会のホームページに後日公開されますので、ご覧ください。




1-1.保育所における食育の位置づけ



平成17年に施行された食育基本法は、その前文で、「食育を、生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付け」、「子どもたちに対する食育は、心身の成長及び人格の形成に大きな影響を及ぼし、生涯にわたって健全な心と身体を培い豊かな人間性をはぐくんでいく基礎となるもの。」だとした。その第11条において、保育に関する職務に従事する者や関係機関及び関係団体に対して、「あらゆる機会とあらゆる場所を利用して、積極的に食育を推進するよう努める」責務が課せられた。


それらを受けて、保育所における保育の内容に関する事項を定めた「保育所保育指針」(現行は、平成30年厚生労働省告示第117号)では、食育の推進という項目が設けられ、「健康な生活の基本としての『食を営む力』の育成に向け、その基礎を培うこと」が目標とされた。


その文中、食育の環境の整備等という項に、「子どもが自らの感覚や体験を通して、自然の恵みとしての食材や食の循環・環境への意識、調理する人への感謝の気持ちが育つように、子どもと調理員等との関わりや、調理室など食に関わる保育環境に配慮すること。」と謳われている。厚生労働省が編んだ「保育所保育指針解説」によれば、この「環境」とは、人的及び物的な保育環境だとあるので、インテリアや建築、そして本調査研究の対象であるキッチンなどの設備もその範疇に含まれよう。


このあたりが、保育所における物的環境としての食育環境整備の根拠になるわけだが、「感謝の気持ちを育」てるだけでは、いささか物足りない。なぜなら、同指針の、第一章一節にある、保育所保育に関する基本原則には、保育の方法として、「子ども自らが環境に関わり、自発的に活動し、様々な経験を積んでいくことができるよう配慮する」ものと定められているからである。こちらの文面から見れば、食育環境の整備について、もう少し積極的に踏み込んでよいのではないかと考えたくなる。



1-2.家庭的な保育環境



「保育所保育指針」の上で、「環境」とは、人的なものも、物的なものも含まれることは、先に触れた。「保育所保育指針」は、概ね十年毎に改訂されていて、最新版は平成30年改訂版である。その2版前、つまり平成11年改訂版の総則にある、「保育の環境」の項には、以下のような記述がある。


「保育室は、子どもにとって家庭的・・・)な親しみとくつろぎの場となるともに、いきいきと活動ができる場となるように配慮する。」


実は、私はこの文面が好きで、日々の業務の中で設計させていただいている園舎を、これに近づけようと努力してきたし、今も同じ心構えでいる。認可保育所というものは、そもそも多人数の集団生活を前提としているから、住宅を設計するのと同じように、直接的に家庭的な環境を実現するのは難しいが、指針の文面にあるのだから、インテリアや建築の観点から、その実現に向けて保育をサポートしていく必要があるのは言うまでもない。


ところが、大変残念なことに、平成22年の改定で、この条文から「家庭的」という文言が削除され、平成30年の改定でも、それがそのまま踏襲されている。


保育所の園舎設計を専門とする私にとっては、拠り所を失ったように感じている。「家庭的保育事業」との混用を避ける、という意図かとも思われるが、それにしても簡単に削除すべき文言ではない。


ご承知の通り、児童養護施設や、高齢者や障がい者の福祉施設は、大舎制から、より家庭のスケールに近い小舎制に遷移しつつある。福祉事業の多くが、運営側のスケールメリットを追求せねば、事業自体が成り立たなかった時代を越え、大変ゆっくりとではあるが、利用者の側に立った福祉施設整備ができうる時代へと変わりつつあるのだ。その流れに逆らう意図があるのかないのか、「保育所保育指針」から「家庭的」という文言を消去することで、児童福祉の中心的存在ともいえる保育所を大規模化する、消極的根拠を作ってしまったような気がしてならない。


かつて児童福祉の父と呼ばれた、石井十次が唱えた、家庭的な雰囲気の中で育てる小舎制に共感している私は、保育園の園舎には、家庭的な場が必要だという考えを、やはり変えることができないでいる。そのような思いの中から、家庭の器である住宅と、園児の生活の器である園舎を比較して、足りなかったものを想像したときに、真っ先に思い当たったのが、彼ら自身が主体的に使えるキッチンだった。



1-3.保育所がおかれた現状



これまで長年続けられてきた保育は、保育士が設定した内容に従って、子どもたちが生活するという受動的なものが主流であった。しかし、子どもたち自身の主体性を重んじる保育へと、今、現場が大きく舵を切ろうとしている。その観点から現状の園舎を見渡した時、食育環境として、子どもたち自身が主体的に調理にかかわれ、総合的に食育活動を展開できる設備が不足しているように感じた。保育所に、キッズキッチンが当たり前に存在するということがあってもよいのではないか。これまで、全国に整備されてきた保育所は、幼保連携型認定こども園などを含めると25000軒を超える。それだけあっても、キッズキッチンを持つ園舎を見る機会はきわめて少ない。


本研究会のメンバーが運営する、ちびっこ計画・大塚謙太郎一級建築士事務所では、保育所や認定こども園などの子どもたちのための建築を専門に、これまでおよそ50箇所の園舎を設計してきた。しかし、キッズキッチンを要求する事業主に出会う機会は少なく、キッズキッチンを設計させていただいた園舎はわずか4園である。これは、事業主の食育に対する認識が薄いということではなく、その認識が高くても、予算や面積の配分上、キッズキッチン以上に必要なものがある場合が多い、あるいは、テーブルと手洗い場さえあれば、クッキングを実現させてしまえる、保育士の職業上の素晴らしい能力である、有り合わせで対応する技術などに起因すると考えられ、不要なものと切り捨てられているわけではない。


保育所等の主な運営主体は社会福祉法人であり、その運営費や園舎の工事費は必然的に補助金を恃むことになるが、これまで交付されてきた金額は、とても十分なものとはいえず、その結果、充実した保育環境を実現するのは困難であった。特に、ここ数年の工事費の異常高騰に補助金額が追い付かず、より、その傾向に拍車がかかっているのだ。


一方で、今後の人口予測において出生数が増える要素はなく、現在の待機児童解消のための保育所整備が、我が国の集中的な保育所整備の最後となるはずだ。新たな保育所建築のスタンダードをつくることができる絶好の機会としては、60年代から70年代に、ポストの数ほど保育所をつくろうとした時代以来、2度目の、そして最後の機会となろう。


限られた補助金の中で最大の効果が求められる困難な状況だからこそ、我々大人は、日本の未来像を描き、その担い手である子どもたちを、どのような環境で、どのように育てていくべきなのか考え、行動に移さねばならない。行動に移すということは、前例を作るということである。この最後の機会を無為に過ごすということは、子どもたちの未来を現状維持で看過するということであり、大人としての責任を放棄することに等しい。子を育てる大人として、保育所のインテリアや建築を設計する技術者として、それを指導する保育行政官として、そして現場をあずかる保育者として、保育に関わるあらゆる立場の者にとって、踏ん張りどころである。


今、必要とされている保育内容には、前述のとおり「食育」があり、それを支える物的環境として、キッズキッチンの整備が回答の一つになり得るのではないか。 



1-4.クッキングの役割



私たちが運営する、ちびっこ計画・大塚謙太郎一級建築士事務所で設計させていただいたキッズキッチンのある園舎を通じて、その使われ方を探り、使い手である保育職員様や調理職員様、園児たちの声を聴き、その存在意義を確かめるために、また、キッズキッチン設備の無い園の保育職員様や調理職員様にもクッキングについてのアンケートを実施し、一般的な意見を収集するために、この調査研究を企画した。


食中毒を防止するため、非常に煩雑な準備が必要であり、クッキングを実施する園が減っていると聞く。しかし、実際に子どもたちのクッキングを視察すれば、子どもたちの真剣な目が、クッキングの実施意義を雄弁に語ってくれる。クッキングはそれ単体でも大きな意味を持つが、食材の調達のために子どもたちが買い物へ出かければ、園と町とのつながりを醸成するし、園内で野菜畑をつくれば、栽培から、収穫、調理へと、一連の流れの中で食をとらえることができる。クッキングがきっかけとなり、様々な行為を引き寄せ、園での子どもたちの生活が、より実生活に即したリアルな豊かさで満たされることを目の当たりにすると、クッキングと、それを直接的に支えることができるキッズキッチンが、子どもたちの成長に果たす役割は、たいへん大きいと思わざるを得ない。


本調査研究の結果を踏まえ、さらに子どもたちへの食育を展開しやすい環境づくりに邁進するとともに、こども食堂や、離乳食講座など、保育所に町へ開いていくためのポテンシャルを与える設備として、キッズキッチンを捉えなおし、新たな展開を見据えた使用法にも着目して行きたいと考えている。これを私たちのこれからの園舎設計に活かすのはもちろんのこと、広く全国に発信し、園舎計画における選択肢の一つとして、認知していただければ、この上ない喜びである。




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ちびっこ計画 / 大塚謙太郎一級建築士事務所
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# by chibicco-plan | 2020-04-29 15:26 | ●保育園について執筆・講演

新型コロナウイルスへの対応

弊社では、現在、時差通勤及び在宅業務を行っております。
ご不便をおかけすることもあろうかと思いますが、何卒、ご理解ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。


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# by chibicco-plan | 2020-04-08 18:10 | ●お知らせ

インタビュー記事が紹介されました


新建築家技術者集団大阪支部の会報『新建おおさか』2020年春号の「おじゃまします」のコーナーで、ちびっこ計画が紹介されました。
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# by chibicco-plan | 2020-04-07 19:01 | ●紹介されました