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保育園の園舎建築の設計専門家・ちびっこ計画の日々

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お知らせ:建築仕上げ改修監理技術者名簿登載

平成24年版の、『建築仕上げ改修施工管理技術者登録名簿』に登載されましたので、ご報告いたします。
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(大塚謙太郎)
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保育園、保育所の設計専門
ちびっこ計画 / 大塚謙太郎一級建築士事務所
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# by chibicco-plan | 2012-10-12 12:59 | ●お知らせ

日々の雑感:重要でない文化財

 役行者が開いたとされる、生駒山宝山寺。修験道の霊気が立ちこめるこの聖地に、突如として姿を現す擬洋風の客殿がある。明治17年に宮大工の手によって造られた、重要文化財『獅子閣』である。世にも珍しい史学科出身の建築士である私が、その薀蓄をたれるかと思いきや、そうではない。この『獅子閣』の裏手に、「こっそり」佇むあずまやがあるのをご存知だろうか。薄く、小さく、繊細に、存在感を抑え、庭木の間でかくれんぼをしているような愛らしい小建築だ。「ひっそり」ではなく「こっそり」なのである。
 とてもカワイイその屋根は、吹けば飛びそうな軽快さで、さらにカワイイその丸太柱は、華奢な体でがんばって屋根を支えている。そしてこの上もなくカワイイその軒は、限りなく低く、大人では頭を下げないと入ることができない。顔をあげれば、しっとりとしたやさしい闇が、客人を迎え入れてくれる。こんな木々とあずまやが、もし保育所の裏庭にあったら、どれほど素晴らしいだろう。
 私は、子どもたちの暮らす建物は小さくあるべきだと、常々思っている。こどもは狭いところが好きだとよく言われるが、体が小さいのだから、当たり前の話なのである。ついこないだまで、母のおなかにまるまっていたわけで、狭いところが好きというよりも、大人スケールの空間が大きすぎるのだろう。くつも、ぼうしも、かばんも、いすもちっちゃいのに、部屋だけが大人サイズというのは、どう考えてもおかしい。
 そんなことを、ぼんやりと思いながら寺を辞した。帰り道、管理人さんとすれ違ったが、この粋なあづまやが、指定文化財であるかどうかは尋ねなかった。これが重要であろうがなかろうが、文化財であろうがなかろうが、いいものはいい。

 小さくあること。

 大が小を兼ねることができない保育所建築において、私たちがしっかりと考えていくべき大きな課題である。

(大塚謙太郎)

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保育園、保育所の設計専門
ちびっこ計画 / 大塚謙太郎一級建築士事務所
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# by chibicco-plan | 2012-10-01 15:38 | ●日々の雑感

おすすめの本:『発達障害の子どもたち』

 筆者は児童青年期精神医学が専門で、長年にわたり発達障がい児の治療に取り組んできた医師だ。「発達障害の治療に関する誤解と偏見」があまりに多く、「本当に必要なことが伝わっていない」と筆をとったそうである。冷静な目で個別の症例を見つめ、対応方法などを具体的に解説する一方で、教育や保育制度の問題点にも言及し、発達障がいを総合的に俯瞰する。
 「クラスの中でサポートが必要な子どもに受診を進め」ても親が納得してくれなという話は、私もよくお聞きする。保育士だけで全て対応できるものではもちろんないだろうし、医師の診断がなければ保育士の加配が受けられないともきく。そして、何よりもその子のために早い時期に治療を開始する必要がある。 
 本書を読んで、発達障がいの概要をつかむことがことができた。そして、児童デイサービスの普及が必要なこと、そして、児童デイサービスと保育所が連繋できる体制づくりを進める必要があることを、改めて感じた。本書には、私たち設計者にとっても、具体的で有益な情報が多数詰まっており、入門書としてたいへん参考になる一冊である。
(大塚謙太郎)
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BOOK DATA
発達障害の子どもたち
【著】杉山登志郎
価格●756円(本体720円+税)
出版●講談社
発行●2007年12月
ISBN●978-4-06-280040-2
17.3×10.6cm、238頁

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保育園、保育所の設計専門
ちびっこ計画 / 大塚謙太郎一級建築士事務所
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# by chibicco-plan | 2012-09-19 11:27 | ●おすすめの本

お知らせ:こども環境学会誌に掲載されました

先月発行されました、公益社団法人こども環境学会の会誌である、『こども環境学研究』第8巻・第2号の「書棚 Book Case」欄に掲載されましたので、ご報告いたします。

学会のURLはこちらです。
www.children-environment.org

(大塚謙太郎)
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保育園、保育所の設計専門
ちびっこ計画 / 大塚謙太郎一級建築士事務所
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# by chibicco-plan | 2012-09-11 00:18 | ●お知らせ

おすすめの本:『スウェーデンのスヌーズレン』

 スヌーズレンというと、耳に馴染みのない言葉かもしれない。「人間のもつすべての基本感覚を刺激し、統合させ、機能させるための環境設定法」と、本書では定義されている。
 一般的な設備としては、明かりをおとした小部屋にウォーターベッドを敷いて、様々な光や音の出る装置を置いたものが多いようだ。私自身、いくつかの児童デイサービスやケアホームで体験させていただいたが、夜の湖面に仰向けに浮かんで、オーロラをぼんやり眺めているような気分で、とてもリラックスできる。
 本書では、知的障がいや、自閉、痴呆など、いくつかの応用例が紹介されているが、私は、児童デイサービスはもちろん、近年、発達障がいを持つこどもたちの受け入れが珍しくなくなってきた保育所でも、有益なものではないかと考えている。
 本書には、スヌーズレンの解説や実例紹介とともに、筆者が一からそれを立ち上げる過程も綴られており、今からスヌーズレンをやってみようという方に、おすすめしたい一冊である。
(大塚謙太郎)
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BOOK DATA
スウェーデンのスヌーズレン
【著】河本佳子
価格●2100円(本体2000円+税)
出版●新評論
発行●2003年5月
ISBN●4-7948-0600-0
19.3×13.5cm、193頁
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保育園、保育所の設計専門
ちびっこ計画 / 大塚謙太郎一級建築士事務所
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# by chibicco-plan | 2012-08-18 10:33 | ●おすすめの本